ぶらっと旅

影のトスカーナ



久しぶりのトスカーナ


フィレンツェでも


シエナでもない


そんなところに行きたかった


観光にまだ汚染されていない
(恐らく汚染されることはないであろう)


そんな土地


なぜかというと


Crete Senesi(シエナのクレイ) 

と、呼ばれる盆地の地層は

粘土質が多く、


トスカーナ地方では


とても大切な産業である


ブドウ栽培にむいていない



だから、


中世の後もこうして



広大な土地が手つかずに現在に至り



トスカーナの影になっている


それに、


トスカーナの丘陵地帯の独特のカーブが


シエナのクレイを取り囲む丘の形にはなく、



それはとても緩く、


それほど観光客に


魅力がありそうな景色ではないからだ



そんな丘上に建つ一軒の屋敷と
(屋敷というよりは城下町)

広大な土地







15世紀


大富豪だった

現在の女主人ドナテッラの祖先が

所有していた




しかし、



富豪の子息2人が


プロテスタントに改宗したために


国とバチカンから



息子2人は追放され、



追放者を出した恥さらしの一家として


土地建物と財産の


全てを没収され


一族は路頭に迷うことになった



そして、


近年になって


その一族の末裔である

ドナテッラの曽祖父が


ジンの製造で成功し


財を築いて


祖先の土地と屋敷を


ひょんなことから


買い戻すことになる


そんな面白い歴史がある屋敷は


現在、

女主人ドナテッラによって


アグリツーリズモとして


一般に開放されている


そして、


シエナ・クレイとは反対側の

粘土質が含まれていない


広大な所有地で


キアンティなどを、


母方から相続した


モンタルチーノにある広大な土地では



ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生産している




ワインの世界で

未だ女性の権利がないとして、


彼女のワイン工場やアグリツーリズモでは


女性のワイン専門家しかおらず、


プリメ・ドンネ(女主役達)という


ワイン・シリーズを打ち出したりして


女性のワイン界での成功に


一役かっている





シエナ・クレイを見つめ続ける松ぼっくりの像






















コルトーナ 
サンタ・マルゲリータ祭り




トスカーナとウンブリアの境にある

美しい街 コルトーナ

映画「ライフ・イズ・ビューティフル」や、


「トスカーナの休日」


の舞台にもなった





数年前、
旅の途中、


あまりの美しさに


思わず立ち止ってしまった
城下町サンセポルクロの人が




「せっかくここまで来たんだから、


コルトーナを是非見てきなさい」




と薦めてくれた




こんなに美しい街の人が

是非と薦めるのだから、と



目的地のウルビーノを背に

逆走していざコルトーナへ



サンセポルクロから35km程


といっても夜の山道で

街灯もなく真っ暗で


一瞬不安がよぎった



でも、



山の中腹にあるその街が



出現したとき





こんなところがあるのかと




一目惚れ









今年は、


夫と息子と



楽しいお祭りのコルトーナを



満喫











「階段」という名の小さい道




















父さんの父さんの話し



11年ぶりの

イタリアン・アルプス

ポンテ・ディ・レーニョ(Ponte di Legno)
から
トナーレ(Passo del Tonale)
に続く道



夫は、

物心ついたときから

ポンテ・ディ・レーニョに
夏冬
バカンスに来ていた


大好きなパパに、
山登りや
ポルチーノ茸狩や

厳しい山での生き方や

楽しみ方を

教えられた



でも、
11年前に


そのパパが

脳卒中で
半身不随になってからは

山の家に来る事はなくなり、

その家も手放した



今では

パパは
家で寝たきりで

体中の痛みと
鬱と戦っている



夫は

『あの山へはもう行きたくない。

パパが元気な姿で

山や谷を
駆け回る姿が

あちこちに浮かんでしまうから。』

と、
涙する。



でも、
今冬は違った



3歳になった
息子ととに


ノンノ(おじいちゃん)に
教えてもらった山を
見せてあげたい!

ノンノ(おじいちゃん)に
もらったいっぱいの
想い出を
ととにも体験させてあげたい!

という感情が
生まれたから



またしても

ととマジック


幸せを運ぶ
わたしたちの天使





12月30日

これでも混んでいる方なのだから

日本のスキー場に慣れている人は
空いているようにみえるだろうか






像を境に
州が変わる

像より右側がロンバルディア州
左側がトレンティーノ州

目を凝らせば、

愛するドロミテが
見えたかもしれない


でも、
今日はいいや


父さんが
11年の悲しみを超えて

ポンテ・ディ・レーニョとトナーレに
来れたから


母さんは嬉しい


















旅・ルルド




再び行く、ルルド


一度目に行ったルルドは

旅の途中だった


車椅子に乗る人々も

ただの通行人にすぎなかった




ただ、
今回は違った


『サンチアゴ巡礼』



という大きな課題を背負って

ルルドを

その出発地点に
選んだ叔母を

連れていたからだ



苦しむ人々




その苦しむ人々に付き添う人々


その付き添う人々も
また

同じように人生を苦しんでいる
ということを知った



苦しみに

大きい小さいはないかもしれない




だからこそ、

ルルドは万人の癒しであり続ける



誰かが言った



苦しみの中にこそ

幸福をみつけられたら



まさしくそこが

天国なのだ



人生は巡礼



それぞれが


至福という目的地にたどり着きますように


↑ルルドーサンジャンの旅を動画にしました↑



















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