2013年5月7日

トスカーナとウンブリアの境で コルトーナ





トスカーナとウンブリアの境にある

美しい街 コルトーナ

映画「ライフ・イズ・ビューティフル」や、


「トスカーナの休日」


の舞台にもなった





数年前、
旅の途中、


あまりの美しさに


思わず立ち止ってしまった
城下町サンセポルクロの人が




「せっかくここまで来たんだから、


コルトーナを是非見てきなさい」




と薦めてくれた




こんなに美しい街の人が

是非と薦めるのだから、と



目的地のウルビーノを背に

逆走していざコルトーナへ



サンセポルクロから35km程


といっても夜の山道で

街灯もなく真っ暗で


一瞬不安がよぎった



でも、



山の中腹にあるその街が



出現したとき





こんなところがあるのかと




一目惚れ









今年は、


夫と息子と



楽しいお祭りのコルトーナを



満喫










「階段」という名の小さい道










2013年5月5日

影のトスカーナ

久しぶりのトスカーナ


フィレンツェでも


シエナでもない


そんなところに行きたかった


観光にまだ汚染されていない
(恐らく汚染されることはないであろう)


そんな土地


なぜかというと


Crete Senesi(シエナのクレイ) 

と、呼ばれる盆地の地層は

粘土質が多く、


トスカーナ地方では


とても大切な産業である


ブドウ栽培にむいていない



だから、


中世の後もこうして



広大な土地が手つかずに現在に至り



トスカーナの影になっている


それに、


トスカーナの丘陵地帯の独特のカーブが


シエナのクレイを取り囲む丘の形にはなく、



それはとても緩く、


それほど観光客に


魅力がありそうな景色ではないからだ



そんな丘上に建つ一軒の屋敷と
(屋敷というよりは城下町)

広大な土地







15世紀


大富豪だった

現在の女主人ドナテッラの祖先が

所有していた




しかし、



富豪の子息2人が


プロテスタントに改宗したために


国とバチカンから



息子2人は追放され、



追放者を出した恥さらしの一家として


土地建物と財産の


全てを没収され


一族は路頭に迷うことになった



そして、


近年になって


その一族の末裔である

ドナテッラの曽祖父が


ジンの製造で成功し


財を築いて


祖先の土地と屋敷を


ひょんなことから


買い戻すことになる


そんな面白い歴史がある屋敷は


現在、

女主人ドナテッラによって


アグリツーリズモとして


一般に開放されている


そして、


シエナ・クレイとは反対側の

粘土質が含まれていない


広大な所有地で


キアンティなどを、


母方から相続した


モンタルチーノにある広大な土地では



ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生産している




ワインの世界で

未だ女性の権利がないとして、


彼女のワイン工場やアグリツーリズモでは


女性のワイン専門家しかおらず、


プリメ・ドンネ(女主役達)という


ワイン・シリーズを打ち出したりして


女性のワイン界での成功に


一役かっている





シエナ・クレイを見つめ続ける松ぼっくりの像